Peanuts Kingdom 学園ヘヴン

金 3:00

なぜ、ということもなく、なんとなく目が覚めてしまった。
枕元の携帯をみれば、時計は3:00を表示していた。
3:00って・・・こんな時間に目が覚めてしまったことに、我ながらあきれてしまう。
早く寝なおさないと、明日に支障をきたしてしまう。
俺は寝返りを打って壁の方を向いてぎゅっと目を閉じた。

・・・ふと。
この壁の向こうにいる和希を思い出す。
たまに夜遅くまで仕事してるときもあるみたいだけれど、
さすがにこの時間じゃ寝てるだろう。
俺のベッドと平行するようにして和希のベッドも設置されているから、
和希と並んで寝ている、ってことになるんだろう。
一瞬、心が温かくなる。
・・・けれど、目の前の壁は冷たくて、固くて。
本当にそばにいるときの和希の体温が、匂いが、急に恋しくなった。

和希・・・

へたに隣にいるってわかってるものだから、
この壁一枚がやけに切ない。
いっそ、今から和希の部屋に行ってしまいたい。
怖い夢をみたとかなんとかいって、一緒のベッドで眠りたい。
和希なら俺のこんなワガママでも受け止めてくれるって、知っている。
でも、学生生活と理事長職と、二足のワラジをはいてる和希を、
きちんと眠らせてあげたいって気持ちもあるから・・・切ないんだ。

夜中の3:00に目が覚めて、こんなことを考えはじめてしまったものだからやけに目がさえてきてしまう。
寝てもさめても恋しい人のことばかり・・・なんて、
そんなことに自分自身がなるなんて、しかも相手が同じ男だなんて。
この学園に来る前なら考えられないことだ。
和希は俺が、和希にいろんなことを教えてくれたんだって言うけれど、
やっぱり和希が俺にいろんなことを教えてくれているんだよ。
こんな切ない想い、和希を好きになるまで知らなかった。

そんなことを考えてたら、なぜか急にハラがたってきた。
早く寝なおしたいのにそうすることもできないのは・・・和希のせい。
携帯をつかみなおしてメールボタンを押す。
新規メール作成。あて先は和希。

ね・む・れ・な・い
か・ず・き・の・せ・い・だ
せ・き・に・ん・と・れ・よ

なんとも可愛げのないメールを打って、決定ボタンを押す。
・・・でも、送信ボタンを押す気は、実のところはなくて。
携帯を枕元に放り出し、壁に背を向けため息をつく。
こんなのたんなる八つ当たり。
和希のことそこんなに好きになってしまったのは俺の勝手。
和希のことで頭がいっぱいになって、眠れなくなってるのは俺の責任。
和希―・・・和希―・・・
あと数時間後には和希に会えるとわかっていても、恋しい気持ちはおさえきれない。
こうして和希のことを想いながら眠れたら、和希の夢を見れるだろうか。
腕で抱きしめた布団に顔をうずめ、寝るぞ!と気合をいれて、俺は目をつぶった。

夜中にふと目が覚めて、よせばいいのに余計なことを考えはじめて目がさえちゃうってこと、
ありますよね〜(T▽T)
ポジティブなことだったら気持ちよく寝なおせそうなんですが、
ネガティブなこと考えだしたらもうダメ(T▽T)
お題は金曜の3:00、ということなので、あと一日がんばれば週末よ、啓太っ!
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