Peanuts Kingdom 学園ヘヴン

土 0:00

明日が休みとなると、つい、夜更かしをしたくなる。
その気持ちは和希にもわかるけど、
お風呂も入って、歯も磨いて、すっかり寝る準備ができてる啓太が、
いつまでも深夜のお笑い番組から目を離さずにいるのが、少し、恨めしい。
「啓太ぁ〜まだ起きてるのか?」
「あれ?和希、仕事はもういいのか?」
「とっくのとうに終わってるよ」
「そっか。この番組もあとちょっとだからさ・・・おっ!俺、このコンビ好きなんだよな〜」
啓太は自分の部屋から持ってきた枕をしっかり抱えて床に座り、テレビに見入ってしまっている。
和希はため息をついてしまう。

和希としては、せっかくの金曜の夜。
泊まりにくるといってくれた啓太はきっと同じ気持ちだと思ってたのに、
どうもはぐらかされてるような気がしておもしろくない。
先にベッドに横になって、目の前で笑い揺れる啓太のクセっ毛を眺めているのも飽きてきた。
啓太がその気になかなかなってくれない原因であるテレビなんか、一緒にみる気になれない。
CMになったのを見計らって、和希はもう一度啓太を呼んだ。
「啓太ぁ〜もう寝ようぜ〜」
「え〜?あともう1組残ってるんだよ。あとちょっとだから・・・」
「子供はあんまり夜更かしするといけないんだぞ」
「なんだよ、子供扱いするなよなっ」
「子供だろ。そんなお笑い番組を夢中になってみちゃってさ」
「なっ・・・そんな言い方しなくたっていいだろ!」
啓太の声が不機嫌なものになったのをきいて、はじめて和希は自分が言いすぎたことに気づいた。
ようやっと振り返ってくれた啓太の口はへの字に曲がってしまっている。
和希はぽりぽりと頬をかいた。
「・・・じゃあさ、子供じゃないっていうなら、大人な行動をとってみろよ」
和希だって、ずっとガマンしてきたのだ。
たしかにまだ仕事が残ってて、待たせる間にテレビを見せたのは和希だけれど。
本当は啓太が部屋に現れた時点で、すぐ抱きしめてしまいたかったのだから。
「恋人が同じ部屋にいて、こうして待っているんだぜ?
大人だっていうなら、その相手の気持ちを推し量ることだってできるだろ」
「えっ・・・」
啓太の頬がぽぅっと赤くなった。
"恋人" という言葉に過剰反応するところはあいかわらずで、
やっぱりまだまだ子供だな、なんて、和希は意地悪く思ってしまう。
「お笑い芸人と、俺。どっちをとる?」
「えっ、ぅえぇぇぇ〜っ」
我ながらおかしな質問をしたと和希は内心苦笑するも、こうなったら恥も外聞もない。
啓太は啓太で和希がまたむちゃくちゃなことを言い出したと面食らってしまっていたのだが、
そんなこと言われては、啓太のとる行動は一つだった。

プツン

テレビの電源を消して、啓太はゆっくり和希に振り返った。
「これでいいんだろ」
そう言う啓太はふくれつらではあったけど、顔は耳まで真っ赤で。
そんな啓太をみて、和希はようやく満足する。
「よろしい。・・・おいで、啓太」
「っ・・・ぅ・・・」
両腕なんか広げられて、その中に飛び込んでこいというのだろうか。
とはいえ、本当にそんなことできるはずもなく、啓太はおずおずとベッドに乗った。
さっそく和希の手が啓太の頬にそえられ、顔が近づいてきたそのとき、
啓太が「あ」と漏らす。
「なに?」
「あの、和希・・・電気・・・」
寝る、と言ったくせに、電気がつけっぱなしなのはどうするのだと、啓太は目で訴える。
和希はフ、と笑うと、
「俺を待たせたバツ。今夜は電気つけたまーま」
「っ!?」
またヘンタイじみたことを言う年上の恋人に、啓太は非難の声もあげることなく唇を奪われる。
熱い舌に絡めとられ、吐息をも吸われ、啓太はたまらず目を閉じる。
長いキスのあと、すでに息をきらす啓太の頭上に目をやると、
目覚まし時計が0:00を指し示していた。
「あー・・・もう土曜になっちゃった。あと24時間もない」
「は?まだ・・・土曜になったばっかじゃないか」
「時間は着々と流れていくんだよ。あの時ああすればよかったって後悔するのはいやなんだ。
とくに、啓太に関しては、な」
啓太がこたえる前に、再び唇を重ねる。
その言葉どうり、その夜の和希は時間を惜しむようにして啓太を慈しんだ。

久しぶりにエロ度高めの創作を書いてしまい、自分で息切れ起こしそうです。ぜこぜこ・・・(///)
恋人たちにとって土曜の夜は特別v
ドライな啓太を和希、大人の力わざで手篭め(爆)
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