Peanuts Kingdom 学園ヘヴン

白い朝

カーテンを開けると、遮断されていた冷たい空気が啓太の頬をなでた。
ブルッと震えてしまったけれど、それでも啓太はそっとガラスに顔を近づける。
外は寒いのだろうか・・・窓の曇りをぬぐわずに、目をこらして外の様子をうかがう。
白くかすんだ景色は、まるで遠い見知らぬ場所へと来てしまったかのような錯覚を起こす。
はぁ、と息をはけば、クリアだった部分もふわりと曇った。

まったく想像もつかなかった日々。
和希がいなければ、この学園に来ることはなかった自分。
そして、まさかの和希の告白。
ただ―――嬉しかった。
心ときめくままに、和希にすべてをゆだねた。
"欲しい" と乞われるままにこの身を与えられることの喜び。
好きな人の願いをかなえることができることの幸せ。
愛されるより愛したい・・・こんな気持ちを抱かせたのは、和希。
まだ和希のぬくもりの残る体をタオルケットでくるんで、啓太はきゅっとわが身を抱きしめた。

ざわ、と背後で気配が動いた。
誰がなにをしようとしているのか、啓太はわかっていたけれど、あえて知らないふりをして窓の外をみつめつづける。
「啓太・・・?」
かすれた低い声で名を呼ぶその人の腕が、背中からそうっと啓太の体にまわされる。
「なに・・・してるんだ?」
耳朶に軽くキスされつつ甘く囁かれれば、くすぐったさと甘酸っぱさに啓太は軽く身をよじる。
そんな啓太の反応に気をよくした彼・・・和希は、嬉しそうに笑うと抱きしめる腕によりいっそう力をこめた。
「・・・なにも。ただちょっと、外の様子が気になって」
和希に体をあずけたまま、啓太はそう言って窓ガラスに指をあてる。
すい、と指を下へと滑らせると、その跡がくっきり残る。
なにを、というわけでもなく、啓太は窓にいくつもの軌跡を描く。
そしてやがて。

「・・・・・・啓太」

和希が求めるままに背中からの催促に応じて、啓太は首を伸ばす。
目を閉じるまもなく、唇が重なった。
そのまま和希に抱き寄せられるようにして啓太はベッドへと戻る。
あとに残された窓ガラスには、

好き

という文字だけが残されていた。

また少し、糖度の高いお話になりました・・・ウヒヒ、恥ずかし・・・(///)
本当はこんな情景を絵にしたいんですけどね!自分画力ないんで・・・
文章力も稚拙ですが、まぁ、絵よりはましなんでこんな感じでなんとかしてください(何)
みなさまの想像力が頼みです(笑)
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