Peanuts Kingdom 学園ヘヴン

王様ゲーム

「だから、なんでこのメンツでそのゲームなんですか!」

テスト明けの週末、啓太は和希と一緒に王様主催の集まりに呼ばれていた。
なにかしら理由をつけてはお祭めいたことをしたがる王様がひらいた『テスト打ち上げパーティー』。
参加メンバーは好む好まざるにかかわらず、王様と親交の深い恒例の人たち。

「パーティーにはゲームがつきものだろ?となったらこれが一番やん〜♪」
割り箸をぽきぽき割りながら王様の肩をもつのは滝俊介。

「僕は、ハニーにだったらなにを言われても従うけどね」
パチンをウィンクを飛ばしながらそう言うのは成瀬由紀彦。

「しかし、ある程度のルールはつくっておかないとまずいだろう。
だいたい、言いだしっぺの丹羽に当たった場合、なにを言われるかわかったものじゃないぞ」
場違いなほど冷静に分析・提案しているのは篠宮紘司。

「それには同感だな。それに、当たった本人だけが得をするようなものもダメだ。
丹羽の場合、仕事を放り出す可能性があるからな」
きっちりクギをさすのは中嶋英明。

「では・・・この場ですぐにできるような内容のもの、と限定したらどうだろうか」
物静かながらもちゃっかり参加しているのは岩井卓人。

「ったく、おまえら言いたい放題言いやがって・・・あぁ、わかったよ。じゃ、この場でできること限定で。
やるぜ!王様ゲェーム!」
「イ・エーイッ!」
アルコールが入ってもいないのにこのテンション。
先輩がた(王様、滝、成瀬の三名のみ)の盛り上がりっぷりに、啓太はハハハと力なく笑うしかない。
和希はといえば、曲者ぞろいのこのメンツで王様ゲームだなんて・・・
かわいい啓太にもしものことがあってはとピリピリしていた。
そんな和希の気持ちをよそに、ゲームの準備は着々とすすめられていく。
「割り箸に番号書いたか?よし、それをコップの中に入れろ。
せーので同時に引いて、王様と書かれた割り箸を引いたやつが王様だ」
「王様が自分で王様、王様連呼するのってなんかおかしいですわ」
「おぅ!俺も王様だが、今日は引きによっちゃー、滝、おまえも王様にしてやる」
「ほんまですかっ、よぉーし、いっちょやったるかーっ」
滝は腕まくりをしてノリノリだ。
「割り箸を引いたら、根元の方を手で隠せ。またせーので同時にみるんだ。
で、王様を引いたやつは誰だかわからないまま番号だけ言って、そいつに命令をくだす。いいな!」
「命令、か・・・普段、まったく言うことをきかないやつに言うことをきかせることができるというのは、
なかなかおもしろい趣向ではあるな」
白く光るレンズの向こうから中嶋の視線を感じて、啓太の背筋に冷たいものがはしる。
「う、うぅ〜・・・な、なんか緊張しますね」
苦笑いの啓太がそう言うと、すかさず脇から成瀬が、
「大丈夫だよ、ハニー。もし僕が王様になっても、ハニーには簡単な命令しかしないから」
とモーションをかける。
それをみている和希は当然おもしろいはずがなく、啓太と成瀬の間に割ってはいって、
「成瀬さん。命令を言うときは、誰がどの番号をもっているのかはわからないことになってますから」
とけん制する。相変わらずの二人に、啓太はまたハハハとあいまいな笑みを浮かべた。

「準備はできたな。じゃ、とりあえずどれでもいいから割り箸を一本えらべ。まだ引っ張るなよ」
王様が手にもつコップの中の割り箸を、めいめい一本ずつつまむ。
「よし、じゃ、いくぞ。せーのっ」
ぱっ、と引き抜き、それぞれの手の中に割り箸の根元を隠す。
「まだみてないな?よし、じゃ、またせーのっ」
王様のかけ声とともにおのおのが手の中の割り箸に書かれた文字をみる。
「さぁ、王様を引いたのは誰だ?!」
「あ・・・その・・・俺、です」
おずおずと手を挙げたのは、運だけはズバ抜けてよいことはMVP戦で証明済みの啓太だった。
「あちゃ〜!そりゃそうやわ!誰も啓太のツキのよさにはかなわんて!」
「ハニーが王様なのかい?さすがだね!」
啓太の強運を計算に入れ忘れていた王様と中嶋は、なんともいえない微妙な表情を浮かべている。
「これは・・・もしかしたら少しルールを変えたほうがいいかもしれんぞ」
と、口をひらいたのは篠宮。
さすがに引くたびに啓太が王様になってしまうのはおもしろくないだろう。
誰が王様になるかわからないのがこのゲームの醍醐味なのだから。
「じゃあ・・・王様になった人は、次引くときには王様にはなれない、というルールにしたらどうだろうか」
岩井さんの提案に、啓太以外のメンバーがうんうんとうなずく。
となれば、啓太も従わざるをえない。
「すみません・・・俺、こういうのって向いてるんだか向いてないんだか、自分でもわからなくなる時があります」
「まぁいいじゃねーか!そんなこと気にすんなよ。で、王様になった啓太は何番のやつになにしてもらうんだ?」
啓太がなにを言い出すか、興味津々といった面々。
啓太はしばらくウーンとうなったあと、ぱっ、と笑みを浮かべた。
「5番の人がリクエストした歌を、2番の人が歌ってください!」
「「「歌ぁ?!」」」
啓太以外の7名が見事にハモる。
「おい、5番は誰だ?」
「・・・俺だ」
王様にこたえたのは5、と書かれた割り箸をかかげた中嶋だった。
「ヒデかよ!」
「で、2番は誰だ?」
「・・・俺だよ〜」
がっくりとうなだれたのはこのゲームの提案者、王様だった。
中嶋の口の端がいじわるく上がる。
「ほぅ・・・おまえが俺のリクエストにこたえて歌ってくれるのか」
おもしろい獲物をみつけたかのような中嶋の視線から避けるように、王様は頭をかかえる。
「なんかすげぇイヤ〜な予感がするぜ」
「王様は歌上手なんだから、なんだってイケますよ」
啓太のかわいい命令内容と、自分には関係のない展開にほっとして、和希はニコニコしている。
「で?副会長さんはなにをリクエストするんです?」
期待にキラキラ瞳をかがやかした俊介がたずねると、中嶋はフレームを指でク、とあげつつニヤリと笑った。
「そうだな・・・"犬のおまわりさん" でも歌ってもらおうか」
「犬のおまわりさん、って・・・たしか・・・」
成瀬の問いかけに篠宮の眉間にしわが寄る。
「・・・丹羽の苦手なアレの鳴き声がはいるな」
「っっっ!!!」
王様の顔色がさーっと青くなる。
そんな王様をみて、もしかしてとんでもない命令をしてしまったのではないかと啓太の顔も曇る。
「お、王様、すみませんっ」
「伊藤。このゲームをやると言い出したのはこいつだ。俺もおまえも、ゲームの趣旨に沿って行動している。だろう?丹羽」
上からのしかかられるような迫力の中嶋の声に、王様はくやしそうに歯をくいしばった。
「この、陰険メガネ!」
「なにを言う。おまえの遊びにつきあってやってるんだ。感謝してほしいくらいだ。それとも・・・早速ギブアップするのか?」
中嶋の挑発するような笑いに、王様のなにかが切れた。
王様はがばっと立ち上がると握りこぶしをつくって叫んだ。
「するわけねぇだろっ!男に二言はねぇんだよっ!歌ってやるからその耳かっぽじってよぉーくきいておけ!」
 
その後、王様の血を吐くような "犬のおまわりさん" 独唱が部屋に響いた。
 
歌い終わって床に倒れふす王様を眺めつつ、俊介が口を開いた。
「いやぁ・・・壮絶な "犬のおまわりさん" でしたわ・・・いや、王様、お見事、さすがですわ」
「王様があの鳴き声を口にするなんて・・・これはちょっとした珍事ですよ」
成瀬の言葉に篠宮と岩井もうなずく。
「ラストの遠吠えは悲壮感すら漂っていた・・・まさに "困ってしまって" といった感がよく出てたと思う」
岩井さんの微妙なコメントに、王様はさらにがっくり力が抜けてしまった。
「伊藤、なかなかおもしろい趣向だった」
満足げな中嶋にそういわれても、啓太はまったく褒められた気にならない。
「王様、すみませんでした」
申し訳ないとは思いつつ、でも内心すこしおもしろかったかも、なんて思っている啓太であった。
 
「丹羽、次もやるのか?」
篠宮のといかけに、王様がようやっと体を起こした。
「ったりめーだろ!俺ばっかこんなことさせられて終わりにできるかよ!次!啓太の王様はないからな!」
「あ、はい。大丈夫ですよ。たぶん次は・・・番号を引きたい!って思うと引けたりするんで」
「「「本当に?!」」」
また7人の声がハモる。啓太はテヘヘと笑いながら、ハイとうなずいた。
おそるべし強運の持ち主である。
「よし、じゃっ、せーので!」
王様のかけ声で再び割り箸を引き抜く。
「じゃ、王様だーれだっ?!」
「いやったぁ!俺や!」
俊介の声に、他の者たちはがっくりと肩を落とす。
「俊介かぁ〜!」
「ふっふーん♪誰になにしてもらおかな〜」
ゴキゲンな様子の俊介に、一度は落胆したもののみな思わず苦笑いになる。
「じゃ、まず誰に、を発表してもらおうか」
篠宮にうながされて、俊介はフンフンとうなずく。
「じゃーあ〜・・・7番の人がぁ、1番の人にぃ〜」
俊介は自分に注目する面々の顔をぐるっと一望してから、高らかに発表した。
「チュ〜してくださーいっ!」
「「「はああああ?!」」」
驚愕の命令に、おのおの大急ぎで自分の番号を確かめた。
「俺は・・・6番だ」
「俺は5番」
自分の番ではないことを確認して、篠宮と岩井はほっと胸をなでおろす。
「ヒデ、おまえは何番だ?」
「俺は2番だ」
「俺は4番。となると・・・成瀬?」
「僕は3番です。・・・あれ?ということは・・・」
6人の目が、割り箸握り締めたまま硬直している和希へと注がれる。
「・・・俺、1番、です・・・」
「遠藤が1番、ということは・・・」
「俺、7番でした」
きょとんとした啓太が自分の番号を読み上げると、えええええーっとブーイングが巻き起こった。
「え、ええっと、じゃあ、啓太が、遠藤にチューする、ってこと?うっひゃ、そりゃおもろいわ!」
「俊介!なんてことを!てか、なんでこのメンバーでそういうバカな命令出すんだよ!」
成瀬につめよられても俊介はひるまない。
「バカな命令てなんやの!王様の俺からの命令やで!従ってもらわんとゲームにならん!
えぇやないか、減るもんじゃなし!」
「減る減らないの問題じゃないだろ!ああっ・・・なんで僕が1番じゃないんだろう!」
結局成瀬の本意がそこにあることはその場にいる人間の誰しもがわかっていた。
一人嘆き悲しむ成瀬はほうっておく形で、篠宮が口をひらいた。
「だが、悪趣味だな、滝。学内であることを忘れるな」
・・・止めないの?!と、篠宮以外の人間がいっせいに篠宮をみる。
「・・・?なんだ」
「篠宮・・・いや、その・・・指摘するべきはそこじゃないと思うんだが・・・」
男ばかりのこの集まりで、誰かが誰かにキスをする、なんていう命令自体ありえない。
そうはっきりとつっこみたい岩井なのだが。
「・・・で?滝。どこにする、という指示がなかったようだが?」
すっかりおもしろがっている中嶋のツッコミに、和希ははっと顔をあげる。
ちらりと啓太の様子をうかがってみると、ばちっと視線が合ってしまって。
「っ・・・」
かぁっ、と二人同時に頬を赤らめる。
 
本当のところ、キスなんていまさらな二人だから、
この命令が自分たちに当たったのはまぁちょうどいいというか、さすが啓太の強運というか。
ただし、当然こんな衆目の前でキスしたことなんかないわけだから、
どこにするとかいう問題じゃなく、ただただ恥ずかしい。
 
「どこに〜?んなもん決まってますでしょ。マウストゥーマウスや!」
「なっ!俊介ぇっ?!」
再び俊介につかみかかろうとする成瀬を、王様が背後からがしっと羽交い絞めしてしまう。
「お、王様!」
「ほらほら、あんまり騒ぐと、篠宮のゴキゲンを損ねて追い出されちまうぞ!」
「滝・・・ここが学内であるということを忘れるな」
「いや、だから篠宮、指摘するべき点はそこではないと思うのだが・・・」
「ふうん。男同士のキスなぞみても楽しいものではないが。おまえたちというのなら話は別だ」
中嶋のねっとりとした視線に肌をなめられているような感覚におそわれ、和希はぞぞぞと寒気をおぼえる。
「和希・・・」
呼ばれて振り返ると、頬を赤く染めつつ "どうしよう?" と困惑した様子の啓太が和希をみつめていた。
「うっ・・・」
本当に単なる友達だったら、こういう悪フザケもうまくつきあえたと思うけれど、
相手が周囲には隠している本当の恋人なだけにタチが悪い。
それに周りはすべて上級生。
上にかわいがられるのは結構だが、こういうとき立場の弱さが身に染みる。
「・・・滝、口はさすがにマズイよ」
啓太の気持ちをくんで、和希が滝に訴えるも。
「だぁーめ。えぇやん、おまえらいっつもなかよぉしてるんやし。てか本当のとこ、イマサラなんとちゃうー?」
滝の鋭い指摘に和希と啓太はビクリとしてしまう。
・・・このままでは、いつまでも自分たちがオモチャにされてしまう。
和希はすばやくそう判断すると、くるりと啓太の方へむきなおった。
「わかりました。啓太、俺、目つぶるから」
「和希?」
急にどうしたのかと啓太は驚いたが、少し恥ずかしそうにしながらも必死な様子の和希から、
はやくこの事態から抜け出してしまおうという意図が伝わってきて。
「・・・うん、わかった」
啓太はうなずくと、目を閉じた和希の両肩に手をおいた。
まったく無防備な和希に、啓太の胸が小さくときめく。
啓太がキスしやすいように、少しだけあごをあげてくれてるのも、恋人らしい仕草な気がする。
あらためて、和希の整った顔立ちに、啓太は見惚れてしまう。
「はい、ケータ、そこでチュ〜や!」
滝のヤジにはっと我にかえって、啓太は意を決して顔をかたむけた。
「あああああーっ?!」
成瀬の悲愴な叫びがこだまする中、啓太は和希にキスをした。
 
正確には、和希の口の、横わきに。
 
みてるあちらからしてみれば、マウストゥーマウスのキスをしているようにみえたかもしれない。
しかし、すんでのところで和希がすっ、と顔をそむけたのだ。
え?と驚いた啓太はすぐ顔を離してきょとんとしたが、和希はあわてた風に自分の口を手の甲でぬぐった。
「これでいいでしょう?」
次の瞬間、わっとヤジがわきおこり、成瀬はその場に泣き崩れた。
「フン」
とだけ言ってメガネのフレームをあげた中嶋にはバレてしまっていたのかもしれない。
「終わったか」
そう言って軽くため息をついたのは、実は顔をそむけていた篠宮。
そんな篠宮をみて、岩井もかすかに微笑む。
「よーし、じゃあ次いくか!」
王様の威勢のいい声に滝がこたえる中、啓太は不思議そうに和希の横顔をみつめていた。
 
パーティーからの帰り道。
あれから口数が減ってしまった、みようによっては不機嫌にもみえる和希に、啓太はそっとたずねた。
「なぁ・・・和希。なにか怒ってるのか?」
「・・・べつに?」
「っ・・・ちっとも別に、って風じゃないんだけど」
「怒ってなんかいないよ。でもさ」
和希は足を止めると啓太の方へむきなおった。
思いがけずに真剣な表情の和希に、啓太はおもわず息をのむ。
「え・・・」
「啓太。おまえ、もしかしてヘンなこと考えてなかったか?」
「ヘンなこと・・・?」
「運の強いおまえが、あんな番号をひきあてたこと事態がありえないことなんじゃないか?
実際、そのあと一度も命令されなかっただろ」
「あ・・・あ〜・・・」
たしかに。一番最初は王様になりたい!と思って王様をひきあてた。
そしてそのあとは、命令にあたりませんようにと願ってクジを引いていた。
だけど。
啓太の頬がふわりと赤くなる。
そんな啓太の様子をみて、和希ははぁーっとため息をついた。
「なーに考えてたんだ?」
ちら、とうかがってみると、和希はしかたがないなといった風に啓太をみつめていた。
怒っているわけではないらしいことを確認して、啓太はおずおずと告白した。
「実はその・・・もし命令されるんだったら、相手は和希がいいなって思ってたんだ。
和希が王様っていうんじゃなくて、和希と一緒に命令受けたいなって」
「・・・・・・」
「そしたらあんなことになっちゃっただろ。命令の内容まではどうにもできないよ。でも、相手が和希でよかったって思ってる」
「・・・・・・啓太」
和希の腕がのびてきて、啓太は一瞬身をすくめたけれど、そのままふわりと包み込まれた。
「・・・まったく、もう」
和希のため息が耳にかかって、そのくすぐったさに啓太はくすっと笑う。
「ごめん、和希」
「本当に、啓太にはかなわないな」
抱きしめる腕をほどくと、和希はしかたないなといった風に苦笑を浮かべた。 
「へへ・・・・・・あ、でもさ」
なにかをふと思い出したのか、啓太の瞳が丸くなる。
「なに?」
「あの時・・・俺がキスしようとしたとき、なんで顔をそむけたんだよ」
「・・・あぁ、それは・・・・・・」
和希は視線をはずすと、ぽりぽりと頬をかいた。
「イヤだったんだよ」
「?!」
「啓太にキスされるのが、じゃないぜ?でもさ、ああいうシチュエーションって・・・普段だってそうないじゃないか」
「っ・・・」
和希に流し目を送られて、啓太の頬がぼっと赤くなる。
そんな啓太の様子に和希はくすくす笑う。
「だから。そんな貴重な瞬間を他の人にみせたくなくなってね。
でもそうみせかけておかないといけないから・・・ま、ああいうことになったわけ」
「な、なるほど・・・でも、俺、結構傷ついたんだぜ?おまえ、口とかふいてるし」
「そうしておかないとマズイだろ。それに、あれくらいカモフラージュしておかないとな」
和希の言うことは正論で、そうしてよかったのだと啓太も理解する。
「でも・・・やっぱりショックだった。拒まれたみたいで」
啓太がしょぼんとするのをみて、和希はふわりと微笑む。
「なあ、啓太。これから俺の部屋に来ないか?テストも無事終わったことだし、さっきのこともあるし」
「さっきのこと?」
「啓太からのキス。寸止めになっちゃっただろ?だから今度はちゃんと」
和希に瞳をのぞきこまれて、ようやっとさめてきた頬がまた熱くなる。
「もう一度打ち上げパーティーしようぜ?二人きりで」
和希の言葉に、真っ赤になった啓太はウン!とうなずいた。

我ながら長いお話になってしまいました。ここまでお付き合いくださいましてありがとうございました!
前半はギャグ風味、後半はあまあま風味、といった感じになってしまいましたね。
どちらもお楽しみいただけていたのならよいのですが・・・いかがでしたでしょうか?
ちなみにあのあとの王様ゲームの罰ゲームは、
誰かと誰かがにらめっこしたり、誰かが誰かのモノマネをしたりといった感じになりましたとさ(笑)
もしお気に召しましたら拍手をポチしてくださると嬉しいですv

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